二重あごは、原因の見極めで変わる。

脂肪型・たるみ型・むくみ型別の治療を専門医が解説します。

二重あごに悩む方の多くが、セルフケアを重ねても結果が出ないという経験をしています。その理由は明確です。原因がひとつではないからです。

二重あごをつくり出す要素には、皮下脂肪の蓄積、皮膚のたるみ、むくみ、骨格(顎の後退)、そして姿勢による筋肉の緩みがあり、これらが複数重なっているケースが大半です。タイプを見極めずに対処しても、費用と時間だけが消えます。

この記事では、二重あご・顎下たるみの原因をタイプ別に整理し、それぞれに適した治療の考え方と、銀座のたるみ治療専門クリニックが重視する「戻す設計」の考え方をお伝えします。

二重あごができる原因|4つのタイプを理解する

顎下の膨らみや二重あごは、見た目が似ていても原因が異なります。原因を特定することが治療選択の出発点です。

脂肪型|皮下脂肪が厚みを出している

顎下の皮膚をつまんだときに、脂肪の厚みがはっきりとつかめる状態。若年層でも体型に関わらず生じることがあり、顎下は皮下脂肪が蓄積しやすい部位のひとつです。正面から見ると顎のラインが丸く、横顔では首との境界が不明瞭になります。

この場合は脂肪そのものへのアプローチが中心になりますが、後述するたるみが併存しているケースも多く、脂肪だけを取り除けば解決するとは限りません。

たるみ型|皮膚・SMAS筋膜が下がってきている

加齢や重力によって皮膚と深部の支持組織(SMAS筋膜・靭帯)が緩み、顔の中央〜下部のボリュームが下方向に移動した状態です。頬の脂肪が下がって顎下に集まり、フェイスラインが不明瞭になります。

「痩せているのに二重あごがある」「20代の頃は気にならなかったが30〜40代以降に出てきた」という方は、このたるみ型の可能性が高いです。

このタイプに対して脂肪溶解や食事制限をしても、支持組織のゆるみは戻りません。

むくみ型|リンパの滞留が膨らみをつくる

朝起きたときに特にひどく、夕方になるにつれ気にならなくなる場合は、むくみが主因です。塩分過多、睡眠時の姿勢、水分の飲み方、スマートフォンを長時間見る姿勢などが慢性的なリンパの滞留を引き起こします。

むくみ型は生活習慣の改善が最も有効ですが、たるみが土台にある場合はセルフケアだけでは限界があります。

骨格型|顎(オトガイ)の後退・小ささ

顎の骨格そのものが小さかったり、後退している(引っ込んでいる)場合、顔の正面・横顔ともに首との境界が曖昧に見えます。脂肪もたるみも少なくても「二重あごに見える」のはこのためです。

骨格型は脂肪溶解でも糸リフトでもアプローチが異なり、ヒアルロン酸で顎先に高さを出してフェイスラインを整える方法や、外科的な施術が選択肢になります。

院長(能登谷)より:

二重あごのご相談でよくある誤解は「太ったから」という一言で片付けてしまうことです。顎下のたるみの多くは、脂肪の量より皮膚と深部組織の緩みが主因です。どんなにカロリーを制限しても、重力で下がった組織は元の位置には戻りません。まず原因のタイプを見極めることが、最短距離で結果を出すためのスタートラインです。

姿勢とスマートフォンが与える影響

近年、特に30代以下の若年層で二重あごが増えている背景のひとつが、頸部前傾姿勢(いわゆる「スマホ首」)です。頭部の重さは成人で約4〜6kg。頸部が前傾するほど頚椎にかかる負荷は増大し、顎下の皮膚と筋肉(広頸筋・顎二腹筋など)が常に伸張した状態に置かれます。

筋肉が長期間引き伸ばされると弾力が低下し、皮膚を支える力が弱まります。これが若年層でも「たるみ型」の二重あごが生じる一因です。姿勢の改善は補助的に有効ですが、すでに緩んだ組織を引き上げる効果はありません。

タイプ別|治療の考え方と選択肢

同じ「二重あご」でも、原因のタイプによって有効な治療は大きく変わります。

タイプ 主な原因 有効なアプローチ
脂肪型 皮下脂肪の蓄積 脂肪溶解注射(補助的)、脂肪吸引(※後述)
たるみ型 皮膚・SMAS筋膜の弛緩 糸リフト(フェイスライン〜顎下の引き上げ)、HIFU
むくみ型 リンパ滞留 生活習慣改善、ドレナージュ(補助)
骨格型 顎の後退・小ささ ヒアルロン酸で顎先を形成、外科的施術
複合型 複数の要因 原因の優先度を見極めて組み合わせ

糸リフト(スレッドリフト)|たるみ型に最も適したアプローチ

たるみ型の二重あごに対して、gift clinicが中心的に行っているのが糸リフトです。

皮下に医療用の細い糸を通し、下がった皮膚・脂肪層を物理的に引き上げます。顔の外側から中央にかけてベクターを設計することで、フェイスラインから顎下を一体として整えることができます。

糸リフトで整えられる部分:

  • フェイスラインのモタつき(ジョールファット・マリオネットライン起点)
  • 顎下の余剰皮膚
  • 頬骨下の平坦化(ボリューム位置の修正)

gift clinicが大切にしている「戻す設計」

糸リフトは引き上げる量が多ければいいわけではありません。引き上げすぎると不自然な「やりすぎ感」が出て、表情の動きにも違和感が生じます。

gift clinicで院長・能登谷が意識しているのは、「その方が20代のとき、あるいは10年前にあったボリュームの位置に戻す」という設計思想です。ゼロから新しい顔をつくるのではなく、重力で下がったものを本来あった位置に戻す。だから「やった感」が出ず、周囲から「なんか最近いい感じだね」と言われる仕上がりになります。

施術概要と個人差

糸リフトは局所麻酔下で行うため、施術中の痛みは抑えられます。ダウンタイムは個人差がありますが、内出血・腫れ・引きつれ感が数日〜2週間程度生じることがあります。効果の持続は糸の種類・本数・個人の組織特性によって異なり、一般的に1〜3年程度を目安とする場合が多いです。ただし持続期間には個人差があります。

院長(能登谷)より:

糸リフトの症例を2000件以上重ねてきた中で実感するのは、「どこを、どの方向に、何本引き上げるか」の設計力が結果のほぼすべてを決めるということです。糸の本数を増やせば効果が増すわけではなく、ベクター(引き上げ方向)と層の選択が仕上がりの自然さを左右します。

HIFU(超音波治療)|たるみ型・むくみ混在型の補助として

HIFUは高密度焦点式超音波によって、皮膚の深部(SMAS層)に熱エネルギーを与え、コラーゲン生成と組織の引き締めを促す機器治療です。

メスを使わず、施術後すぐに日常生活に戻れる点が特徴です。ただし効果には個人差があり、たるみが軽度〜中等度の段階では有効な選択肢ですが、皮膚の伸び・弛緩が大きい場合は糸リフトほどの引き上げ効果は得られないことがあります。

HIFUが向いているケース(目安):

  • 30代前後でたるみが出始めている
  • 糸リフトの前にまず試してみたい
  • ダウンタイムをとりにくい

HIFUでは対応が難しいケース(目安):

  • 皮膚の弛緩が明らかにある
  • すでに顎下の皮膚が余剰気味
  • 1回の効果を求めている

脂肪溶解注射について

脂肪溶解注射は、顎下の皮下脂肪を薬剤で溶解・代謝させる治療です。皮膚切開なしで脂肪層にアプローチできる点が特徴です。

gift clinicでは脂肪溶解注射を提供していますが、「脂肪を溶かすこと」を主軸に置いていません。その理由は前述の通り、二重あごの主原因がたるみにある場合、脂肪だけ減らしても皮膚の余りが目立ち、かえって見た目が悪化する可能性があるためです。脂肪溶解注射が有効なのは、脂肪型かつたるみが少ない方に限られます。

セルフケアの限界と現実

「小顔体操」「フェイスローラー」「リンパマッサージ」などのセルフケアは、一時的なむくみの軽減には役立つ場合があります。しかし以下の変化には効果がありません。

  • 重力で下がった皮膚・脂肪の位置を元に戻す
  • 伸びた皮膚の弾力を回復させる
  • SMAS筋膜の緩みを引き締める

セルフケアを長期間続けても変化が感じられない場合は、たるみが主原因である可能性が高く、医療的なアプローチを検討する段階です。

小顔効果について

糸リフトで顎下〜フェイスラインを引き上げると、「小顔になった」という感想を持たれる方が多くいます。これは顔のサイズが変わったわけではなく、輪郭のシルエットがすっきりしたことによる視覚的な効果です。

特に、下がって顎下に集まっていた頬のボリュームが本来の位置(頬骨下)に戻ることで、顔の縦横比が変化し、面長・小顔の印象が生まれます。

リスクと注意事項

治療を検討する前に知っておくべきリスクを整理します。

糸リフト

  • 内出血・腫れ: 施術後数日〜2週間程度続くことがあります。個人差があります。
  • 引きつれ感・左右差: 施術直後に感じることがありますが、多くは数週間で落ち着きます。
  • 効果の持続: 組織の状態・生活習慣・糸の種類によって異なります。永久の効果はありません。
  • 糸の突出・感染: まれに起こりうる合併症です。異常を感じた場合はすぐに医療機関へ連絡してください。

HIFU

  • 痛み: 超音波の照射時に熱感・痛みを感じることがあります。
  • 効果のばらつき: 皮下脂肪の厚さ・機器の種類・施術者の技術によって差があります。
  • まれな副作用: 神経障害(一過性の知覚異常)が報告されています。

共通事項

  • すべての治療において効果や経過には個人差があります。
  • 妊娠中・授乳中・特定の持病・服薬がある場合は事前に医師へ申告してください。
  • 施術後の経過で気になることがあれば、自己判断せず担当医に相談してください。

料金について

gift clinicでは糸リフト(Nリフト等)のモニター価格や各種プランを設定しています。料金は施術内容・本数・方針により異なります。最新の料金は公式の料金ページをご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 痩せているのに二重あごがあります。なぜですか?

痩せているにもかかわらず二重あごがある場合、原因は脂肪ではなく皮膚・組織のたるみ、または骨格(顎の後退)にあることがほとんどです。体重を落としても、重力で下がった組織は元に戻りません。たるみ型と骨格型の可能性をまず確認することが重要です。

Q2. 糸リフトとHIFUはどちらが顎下に効きますか?

たるみの程度によって異なります。皮膚の弛緩が少なく、組織の引き締めが主目的であればHIFUが選択肢になります。顎下の皮膚が明らかに余剰・下垂している場合は、物理的に引き上げられる糸リフトの方が効果を感じやすいです。カウンセリングで現状を確認した上で判断することを推奨します。

Q3. 糸リフト後のダウンタイムはどれくらいですか?

個人差がありますが、内出血・腫れが数日〜2週間程度続くことがあります。引きつれ感・違和感は1〜4週間で落ち着くことが多いです。施術翌日から日常生活は送れますが、激しい運動・飲酒・長時間の入浴は1週間程度控えることが一般的です。

Q4. 脂肪溶解注射だけで二重あごは解消できますか?

脂肪が主原因の場合は有効な選択肢ですが、たるみが混在している場合は脂肪を溶かすことで皮膚の余りが目立ち、かえって見た目が悪化することがあります。まず原因のタイプを確認した上で判断することが重要です。

Q5. 何歳から治療を受けられますか?また、効果が出やすい年齢はありますか?

年齢よりも皮膚・組織の状態によって判断します。たるみが進行する前の段階(30〜40代前半)はHIFUや少本数の糸リフトで変化を感じやすい傾向があります。一方、たるみが進んだ場合でも糸リフトは有効な選択肢です。ただし効果には個人差があります。未成年の方は保護者の同意が必要です。

まとめ

二重あごは「脂肪を減らせば治る」という単純な問題ではありません。原因には脂肪の蓄積・皮膚のたるみ・むくみ・骨格の4タイプがあり、多くの場合は複合して現れます。

タイプを正しく見極めた上で、

  • たるみ型 → 糸リフトで下がったボリュームを本来の位置に戻す設計
  • 脂肪型(たるみなし) → 脂肪溶解注射などを補助的に活用
  • 初期のたるみ・むくみ混在 → HIFUで引き締め

という方向性が基本的な考え方になります。

gift clinicでは、「やりすぎない・バレない・無理に売らない」という方針のもと、一人ひとりの状態を確認した上で治療の方向性をお伝えしています。カウンセリングは治療の強制ではなく、現状と選択肢の整理の場としてお使いいただけます。

監修: 能登谷 翔 医師(美容外科歴10年・糸リフト症例2000件以上・各学会正会員/gift clinic 銀座 院長)