こめかみヒアルロン酸でこけを戻す。
こめかみのこけはヒアルロン酸で補うことができますが、血管リスクが高い部位でもあります。

結論:こめかみのヒアルロン酸は「顔のフレーム」を整える施術
こめかみが凹んでいると、顔の上部にボリュームがなくなり、頬骨から下だけが目立つ「四角い」印象や、疲れて見える・老けて見える印象につながります。こめかみへのヒアルロン酸注入は、この凹みを補い、顔全体のフレーム(輪郭の骨組み)を若々しく整える施術です。
結論として、こめかみへの注入は効果が分かりやすい一方、血管が集中する部位のため、部位別のヒアルロン酸治療のなかでも特に慎重な設計が必要です。この記事では、こめかみが凹む理由、注入設計、そしてリスクへの向き合い方を整理します。
こめかみが凹む理由——なぜ「こけて見える」のか
こめかみ(側頭部)には、側頭筋という筋肉と、その上を覆う脂肪組織があります。加齢とともに、この脂肪組織が萎縮し、さらに骨(側頭骨・頬骨弓周辺)にもわずかな吸収が起こることで、こめかみが平坦化し、進行するとくぼんで見えるようになります。
こめかみの萎縮は20代後半から始まる方もいますが、自覚されにくいのが特徴です。「なんとなく疲れて見える」「昔より顔が四角くなった気がする」という漠然とした変化として気づかれることが多く、こめかみ自体が原因だと気づかないまま、頬やほうれい線のケアだけを検討してしまうケースも少なくありません。
こめかみが凹むと、次のような連鎖的な変化が起きやすくなります。
- 眉尻・目尻の皮膚が横に引っ張られ、目尻の下垂やしわが目立ちやすくなる
- 頬の上部の支えが失われ、頬全体がやや下がって見える
- 顔の輪郭が卵型から四角形・逆三角形に近づき、シャープさより硬さを感じさせる印象になる
こめかみの相談で難しいのは、気になっている場所と原因の場所がずれていることです。ほうれい線や頬のもたつきを主訴に来院された方を診察すると、顔の上部のボリュームが先に失われていて、そこから下の見え方が変わっていた、ということが起こります。
gift clinicの診察では、まずボリュームが「減っている」のか、位置が「下がっている」のかを切り分けます。減っているところは補い、下がっているところは元の位置に戻す。この2つは打ち手がまったく違うため、ここを分けずに注入だけで解決しようとすると、量が増えて不自然さにつながります。

注入設計①:層——骨膜上とカニューレの重要性
こめかみへのヒアルロン酸注入で特に重視されるのが、注入する層と器具の選択です。
こめかみには浅側頭動脈という血管が皮膚のすぐ下を走行しており、その分枝が複雑に分布しています。このため、鋭い先端の針で浅い層に注入すると血管を傷つけるリスクが相対的に高くなります。
多くの場合、骨膜に近い深い層への注入が選ばれ、先端が鈍く血管を押しのけながら進めるカニューレ(先端の丸い注入器具)が使われることがあります。カニューレを使うことで、血管を切ってしまうリスクを抑えながら、必要な範囲に広くボリュームを行き渡らせることができます。
院長 能登谷より
「整形っぽく見えるのが不安で…」というお声をよくいただきます。ヒアルロン酸は、やり方次第でとても自然に仕上がります。本来のお顔の良さを引き立てること、それが一番大事です。
注入設計②:量と広がり——「面」で整える
こめかみは、ほうれい線のような線状の溝ではなく、面としての凹みです。そのため、点で少量を入れるよりも、骨膜上で広く伸ばすように注入し、全体としてなだらかな面を作る設計が基本になります。
左右差が出やすい部位でもあり、骨格や噛み癖(咀嚼側の偏り)によって片側だけ凹みが強いケースも珍しくありません。左右で量を変える、あるいは複数回に分けて調整することもあります。
こめかみと他部位の関係——ほうれい線・頬への波及
こめかみのボリュームを補うと、皮膚の張力バランスが変わることで、頬やほうれい線の見え方が間接的に改善することがあります。ただし、これはこめかみの凹みが主因だった場合の話であり、頬・ほうれい線に別の原因(頬自体の下垂や萎縮)がある場合は、こめかみだけで解決するわけではありません。
顔は一つの構造としてつながっているため、「気になる部位だけ」を見るのではなく、顔全体のどこにボリュームが足りず、どこが下がっているかを診てから、優先順位をつけて設計することが望ましいとされています。
男女で異なるこめかみのニーズ
女性はこめかみのくぼみが疲れ・老けた印象につながりやすく、丸みのある若々しい輪郭を目指してボリュームを補うケースが中心です。男性の場合はこめかみに厚みを出しすぎると丸くなりすぎて男性らしさが薄れることもあり、控えめな補正にとどめることが多い傾向があります。性別だけでなく、もともとの骨格・希望する印象によって設計は変わります。
何cc必要か・持続期間の目安
こめかみへの注入量は、凹みの程度・左右差によって幅がありますが、一般的には片側あたり1〜2cc程度の範囲で調整されることが多いとされています。凹みが強い場合や、面として広い範囲を整えたい場合はこれより多くなることもあります。
持続期間は骨膜上のしっかりした層への注入であれば比較的長く、1年前後、あるいはそれ以上を目安とする報告もありますが、製剤の種類・量・個人の代謝によって幅があります。正確な目安はカウンセリングで確認してください。
こめかみだけで終わらせない——糸リフトと組み合わせる設計
こめかみのくぼみは補って整いますが、フェイスラインや口横のもたつきのように「位置が下がって起きている変化」は、注入では戻りません。ここに注入を足していくと、面としては膨らむのに輪郭は締まらない、という仕上がりになります。
gift clinicがたるみ治療の軸に糸リフトを置いているのは、顔のたるみは脂肪の位置が下がって起きるものであり、必要なのは引き上げることではなく、下がったボリュームを元の位置に戻すことだと考えているためです。こめかみに注入して顔の上部のフレームを整え、下がっている部分は糸で位置を戻す。この役割分担ができていると、注入量を増やさずに輪郭の印象が変わります。
実際のご相談でも、こめかみ単体ではなく、ほうれい線・口横・頬のこけといった複数の悩みを同時に挙げられる方が多くいらっしゃいます。どこから手をつけるかは、減りと下がりのどちらが主体かで決めています。
仕上がりを判断するタイミング
ヒアルロン酸は、施術直後は製剤に含まれる麻酔液の影響でむくむため、約1週間後が完成形の目安になります。直後の状態を最終形と受け取ってしまうと、入れすぎたと感じたり、逆に足りないと感じて追加を急いだりすることにつながります。
注入部位に鈍い痛みを数日感じることがありますが、痛みが持続し、日を追って強くなる場合は早めに受診してください。内出血はまれに起こり、出た場合は1〜2週間ほどで引いていきます。
ダウンタイム・経過
| 時期 | 状態 |
|---|---|
| 施術直後 | 針穴の赤み・軽い腫れ |
| 当日〜3日 | 内出血が出ることがある。こめかみは血管が多いため他部位よりやや出やすい傾向 |
| 4日〜1週間 | 腫れが引き、面としてのボリュームが馴染んでくる |
| 2週間〜1ヶ月 | 最終的な仕上がりに近づく |
こめかみは髪の生え際に近く、内出血が出ても髪でカバーしやすい部位ではありますが、こめかみから頬にかけて広がることもあるため、大事な予定が近い場合は施術のタイミングに余裕を持つことをおすすめします。
リスク・副作用(血管リスクを中心に)
- 血管塞栓:こめかみは浅側頭動脈をはじめ血管が集中する部位で、ヒアルロン酸注入のなかでも特に重篤なリスクが報告される部位のひとつです。皮膚壊死や、まれに視力障害につながる報告もあり、解剖学的知識に基づいた注入と、万一の際にすぐ対応できる体制が不可欠です
- 内出血・腫れ:数日〜1週間程度で軽快することが多いが個人差がある
- 左右差:骨格・噛み癖により生じることがある
- 過剰注入による丸みすぎ:入れすぎると輪郭が丸くなりすぎ、特に男性では希望と異なる印象になることがある
- 顔面神経(側頭枝)への影響:まれに一時的な表情の動かしにくさが出ることがある
既往症・内服薬(血液をさらさらにする薬など)・アレルギーは事前に必ず申告してください。妊娠中・授乳中の方は施術を受けられない場合があります。こめかみは特にリスク説明とヒアルロニダーゼの常備状況を確認したうえで受けることをおすすめします。
クリニック選びで確認すべきこと
- カニューレを使用しているか、それとも針での注入か
- 万が一の血管塞栓に備えてヒアルロニダーゼを常備しているか
- こめかみ単体ではなく、頬・ほうれい線など顔全体のバランスを踏まえて提案してくれるか
- 左右差について事前に説明があるか
こんな方に向いている・向かない方
こめかみのヒアルロン酸が向いているのは、正面から見て顔の輪郭が四角く感じる方、疲れて見える・老けて見えると言われることが増えた方、そして眉尻や目尻の下垂が気になり始めた方です。凹みが軽度〜中等度の段階であれば、少量でも変化を感じやすい部位でもあります。
一方で、次のような場合は慎重な判断が必要です。
- 極端に凹みが強い、骨自体の萎縮が大きい方:ヒアルロン酸だけでは十分な改善が難しく、複数回に分けた段階的な施術が前提になることがあります
- 輪郭を丸くしたくない方(特に男性):こめかみに厚みを出しすぎると、シャープさより丸みが強調されることがあり、希望する印象と異なる仕上がりになる可能性があります
- 出血傾向のある方・抗凝固薬を服用中の方:血管リスクが相対的に高い部位のため、内出血や血管塞栓のリスクがより慎重に検討されるべき対象になります
「こめかみだけを少し整えたい」という要望自体は十分に対応可能ですが、血管リスクの高い部位である以上、量や技法についてはクリニック側の説明を十分に受けたうえで判断することをおすすめします。
料金の目安
| メニュー | 料金(税込) |
|---|---|
| ヒアルロン酸 チャウム 1cc | ¥35,000 |
| ヒアルロン酸 ジュビダームシリーズ 1cc | ¥79,800 |
料金は2026年8月時点の税込表示です。改定される場合がありますので、最新の金額は公式サイトの料金案内および診察時にご確認ください。
こめかみは片側あたりの必要量に幅があり、左右差の補正を含めると本数の考え方も変わります。実際の見積もりは、診察でくぼみの程度と骨格を確認したうえでお出ししています。
こめかみのくぼみ、原因から確認しませんか
こめかみのくぼみは、補うだけで整う場合と、顔全体の下がりを一緒に見た方がよい場合があります。gift clinic 銀座では、気になる部位だけでなく顔全体のどこが減り、どこが下がっているかを診てから優先順位をご提案しています。
gift clinic 銀座 東京都中央区銀座5-5-18 藤小西ビル7F
銀座線 銀座駅B5出口 徒歩1分/10:00-19:00(18:00最終受付)
よくある質問
Q1. こめかみのヒアルロン酸は本当に効果がありますか?
こめかみの凹みが顔の印象に与える影響は大きく、補正することで顔全体が若々しく丸みのある印象になることが多いとされています。ただし頬やほうれい線に別の原因がある場合、こめかみだけで全ての悩みが解決するわけではありません。
Q2. こめかみのヒアルロン酸は危険と聞きましたが本当ですか?
こめかみは血管が集中する部位のため、他の部位に比べて血管塞栓のリスクがやや高いとされる部位です。ただしカニューレの使用や解剖学的知識に基づいた注入により、リスクを抑えることは可能です。ヒアルロニダーゼの常備など、緊急時の対応体制がある医療機関を選ぶことが重要です。
Q3. こめかみに入れると太って見えませんか?
適切な量であれば、丸みのある若々しい印象になり、太って見えることは少ないとされています。ただし入れすぎると輪郭が丸くなりすぎることがあり、特に男性では希望する印象と異なる場合があるため、少なめから調整することをおすすめします。
Q4. こめかみのヒアルロン酸はほうれい線にも効果がありますか?
こめかみの凹みが主因で頬の皮膚が引っ張られていた場合、こめかみを補うことでほうれい線の見え方が間接的に改善することがあります。ただし頬自体に別の原因がある場合は、こめかみだけでは解決しません。
Q5. 左右で凹みの差がある場合はどうすればよいですか?
噛み癖や骨格の違いにより左右差が出ることは珍しくありません。カウンセリングで左右差を確認したうえで、注入量を左右で調整する、または複数回に分けて経過を見ながら整えることがあります。
Q6. こめかみのヒアルロン酸はいくらぐらいかかりますか?
gift clinic 銀座の料金は、チャウム1ccが¥35,000、ジュビダームシリーズ1ccが¥79,800です。いずれも2026年8月時点の税込価格で、必要量はくぼみの程度と左右差によって変わります。最新の金額と実際の見積もりは診察時にご確認ください。
Q7. こめかみに入れれば、たるみも一緒に改善しますか?
こめかみのくぼみが原因で頬の皮膚が引っ張られていた場合は、補うことで見え方が変わることがあります。ただしフェイスラインや口横のように脂肪の位置が下がって起きている変化は、注入では戻りません。減っている部分は補い、下がっている部分は糸リフトで位置を戻す、という切り分けで設計しています。
まとめ
こめかみのヒアルロン酸は、顔の一番上のフレームを整え、疲れ・老けた印象を若々しく変える効果が期待できる一方、血管リスクへの配慮が特に重要な部位です。
- こめかみの凹みは、頬やほうれい線の見え方にも波及する
- 骨膜上への注入とカニューレの使用でリスクを抑えながら面として整える
- 男女・骨格によって適量は異なる。丸みを出しすぎない設計が重要
- ヒアルロニダーゼの常備状況など、緊急対応体制の確認は必須
gift clinicでは、こめかみ単体の相談でも顔全体のバランスを見たうえで、安全性を優先した設計を行っています。
この記事の監修医

能登谷 翔(のとや しょう) gift clinic 銀座 院長/たるみリフト専門医
美容外科歴10年。糸リフト症例2000件以上、注入症例1万件以上。
美容外科学会(JSAS)正会員・日本形成外科学会 正会員・日本整形外科学会 正会員・日本美容皮膚科学会 正会員。ボトックスビスタ®認定医、ジュビダームビスタ®認定医、ジュビダームビスタ®バイクロス認定医。
武蔵野大学薬学部薬学科を経て東海大学医学部医学科卒業。東京都健康長寿医療センターで初期研修・整形外科後期研修を経て、恵比寿美容クリニック院長、MET BEAUTY CLINIC院長、大手美容クリニック複数院の院長を歴任。2025年4月、たるみ・小顔治療に特化したgift clinic 銀座を開院。
監修:能登谷 翔 医師 gift clinic 銀座 院長/たるみリフト専門医/美容外科歴10年・糸リフト症例2000件以上・注入症例1万件以上/美容外科学会(JSAS)正会員・日本形成外科学会 正会員・日本整形外科学会 正会員・日本美容皮膚科学会 正会員/ボトックスビスタ®認定医・ジュビダームビスタ®認定医・ジュビダームビスタ®バイクロス認定医