男性の糸リフト。
男性の糸リフトは女性とは狙うゴールも設計も異なります。


結論:男性の糸リフトは「シャープさ」を狙う設計
男性の糸リフトは、女性の施術とは目的そのものが異なります。女性の糸リフトが「頬のボリューム感・立体感を戻す」方向を重視することが多いのに対し、男性はフェイスラインの輪郭をシャープに引き締めることを目的にするケースが中心になります。
「男性でも糸リフトを受けていいのか」「女性向けの施術というイメージがある」という相談は少なくありません。実際には、男性特有の皮膚・脂肪の構造に合わせた設計を行うことで、輪郭のもたつきや二重顎といった悩みに対応できます。この記事では、男性の顔の変化の特徴、施術設計の違い、受ける際に知っておきたいポイントを整理します。
男性に現れやすいたるみの特徴
皮膚が厚く、脂肪もつきやすい
男性の皮膚は女性に比べて一般的に厚く、皮脂腺も多い傾向があります。この違いは、たるみの現れ方にも影響します。皮膚が厚い分、初期のたるみは目立ちにくい一方、進行すると輪郭全体がぼやけて重たい印象になりやすいという特徴があります。
フェイスラインのもたつき・二重顎
男性の相談で多いのが、顎から首にかけてのラインのもたつきです。加齢に伴う脂肪の下垂に加え、もともと皮下脂肪がつきやすい部位でもあるため、フェイスラインの輪郭がぼやけやすくなります。「疲れて見える」「老けて見える」という印象の多くは、この輪郭のもたつきが原因です。
頬のたるみ・ほうれい線
女性ほど目立たないケースもありますが、頬の脂肪コンパートションの下垂は男性にも起こります。ほうれい線が深くなる、口角が下がって見えるといった変化は、男女で共通するメカニズムです。
男性が糸リフトを受けるうえでのハードル
男性が美容医療の相談に来る際、女性とは違う心理的なハードルを感じることが多いです。
- 「男が美容医療を受けるのは恥ずかしい」という抵抗感
- 「バレたくない」「やったことを知られたくない」という不安
- 仕事の都合上、ダウンタイムをまとめて取りにくい
- 女性向けのイメージが強く、自分に合う施術かわからない
こうした心理的ハードルがあるからこそ、「自然に、やりすぎず」という設計思想は男性にとってもむしろ重要です。むしろ「バレたくない」という気持ちは男性の方が強く出る傾向があります。
院長(能登谷)より:
男性の患者さんに共通しているのは「変わったと気づかれたくない、でも今の印象は変えたい」という気持ちです。女性以上に「バレたくない」という感覚が強い方が多い印象があります。だからこそ、狙う変化を絞り込んで、必要な範囲だけを丁寧に設計することを大切にしています。
男性向けの設計で意識すること
| 項目 | 女性の設計傾向 | 男性の設計傾向 |
|---|---|---|
| 狙うゴール | 頬の立体感・ボリューム感 | フェイスラインのシャープさ・輪郭の引き締め |
| 皮膚・組織の厚み | 比較的薄い | 厚く、皮脂も多い |
| 引き上げの方向性 | 丸みを残した立体的な引き上げ | 直線的でシャープな輪郭作り |
| 本数の傾向 | 部位ごとに調整 | フェイスライン・顎下に重点を置くことが多い |
男性は皮膚・皮下組織が厚いため、女性と同じ設計をそのまま当てはめると効果が出にくい場合があります。フェイスラインを中心に、必要な部位に絞って設計することが、男性らしいシャープな印象につながります。
適応年齢と向く人・向かない人
男性の糸リフトは、40代前後からフェイスラインのもたつきが気になり始める方の相談が多い傾向にあります。ただし年齢だけで判断するものではなく、次のような状態にある方が適応の目安になります。
- 輪郭がぼやけて「疲れて見える」と言われることが増えた
- 二重顎が気になり始めた
- 頬やほうれい線のたるみが出てきた
- ダイエットに関わらず輪郭がもたついている
逆に、皮膚のたるみが極端に強い場合や、脂肪そのものの量が非常に多い場合は、糸リフト単独では狙った変化に届かないこともあります。この場合はカウンセリングで他の選択肢との組み合わせを検討します。
男性の悩み別・対応の考え方
男性から寄せられる相談を整理すると、いくつかのパターンに分類できます。それぞれで設計のアプローチが変わります。
| 悩み | 起きている変化 | 設計での対応 |
|---|---|---|
| 顎下のもたつき・二重顎 | 顎下脂肪の下垂・皮膚のゆるみ | フェイスライン全体を意識した引き上げ |
| 頬のたるみで疲れて見える | 頬の脂肪コンパートションの下垂 | 頬の位置を戻しつつ、丸みを出しすぎない設計 |
| 口元のもたつき・マリオネットライン | 口角周囲の脂肪下垂 | 口元の輪郭を整えつつ、表情の動きを損なわない範囲で調整 |
| 全体的に「老けて見える」 | 複数の変化が同時に進行 | 気になる箇所を優先順位づけして段階的に対応 |
「老けて見える」という漠然とした悩みの背景には、複数の変化が同時に起きているケースが多くあります。すべてを一度に解決しようとするより、最も気になる部分から優先的に対応する方が、仕上がりの調整もしやすくなります。
予防目的で受けるべきかという判断
「まだそこまでたるんでいないが、早めにやっておいた方がいいか」という相談も男性からよく受けます。結論としては、たるみがまだ目立たない段階での糸リフトは、劇的な変化を感じにくいことが多いです。
一方で、コラーゲン産生による組織の質的な変化は、たるみが軽度な段階でも一定の反応が期待できるとされています。「今すぐ大きく変えたい」のか「将来のたるみに備えて土台を作りたい」のかによって、提案する内容は変わってきます。年齢だけでなく、目的をはっきりさせることがカウンセリングでは重要です。
ダウンタイムと仕事への影響
男性が糸リフトを検討する際に気になる点として、仕事への影響が大きく挙げられます。腫れ・内出血・つっぱり感は個人差がありますが、施術直後から数日は顔つきの変化に気づかれやすい時期です。
- メイクで隠すという選択肢が使いにくい
- 接客業・人前に出る仕事の場合はスケジュール調整が重要
- マスクである程度カバーできる部位・できない部位がある
在宅勤務や休暇のタイミングに合わせて施術日を設定するなど、事前のスケジュール調整が「気づかれずに変化を出す」ための実務的な対策になります。
無理に勧めない、というスタンス
男性の相談では、「とりあえず全部やってしまいたい」という要望を受けることもあります。しかし、部位を絞らずに多くの箇所へ施術すると、腫れやダウンタイムが増えるだけでなく、狙った印象からずれる可能性も高くなります。
院長(能登谷)より:
男性の方には「今一番気になっている部分はどこですか」とまず聞くようにしています。フェイスラインなのか、頬なのか、目的によって設計は変わります。無理なご提案はせず、今のあなたに本当に必要な範囲だけを一緒に考える——これは男性でも女性でも変わらない私のスタンスです。
カウンセリングで確認しておきたいこと
男性が初めて糸リフトのカウンセリングを受ける際は、次のような点を確認しておくと安心です。
- 自分の悩みが「輪郭のもたつき」なのか「頬のたるみ」なのか、原因を整理してもらえるか
- 女性向けの設計をそのまま当てはめず、男性の組織に合わせた提案があるか
- ダウンタイムの見込みと、仕事のスケジュールに合わせた施術日の相談ができるか
- 「とりあえず多めに」ではなく、必要な範囲を優先順位づけして提案してくれるか
これらを確認することで、狙った印象と実際の仕上がりのズレを防ぎやすくなります。
リスク・注意事項
男性の糸リフトも、女性と同様に医療行為としてのリスクがあります。
- 内出血・腫れ・熱感・かゆみ(施術後1〜2週間程度)
- 痛み・異物感・引きつれ・しびれ(数日〜数週間、個人差あり)
- 皮膚の厚みにより、女性より強めのテンションが必要になる場合があり、その分つっぱり感が出やすいことがあります
- まれに感染・糸の露出が起こることがあります
効果・ダウンタイムには個人差があります。カウンセリングで具体的に確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 男性でも糸リフトの効果は出ますか?
出ます。ただし男性は皮膚・皮下脂肪が女性より厚い傾向があるため、女性と同じ設計をそのまま当てはめると効果が出にくいことがあります。フェイスラインを中心に、男性の組織の特性に合わせた設計が重要です。
Q2. 男性が糸リフトを受けていることは周囲にバレますか?
設計と本数次第です。フェイスラインの引き締めを目的にした自然な設計であれば、「輪郭がすっきりした」という印象にとどまり、施術をしたと特定されにくい傾向があります。
Q3. 何歳くらいから受ける人が多いですか?
40代前後でフェイスラインのもたつきや二重顎が気になり始めた方の相談が多い印象です。ただし年齢よりも、輪郭の変化がどの程度出ているかで適応を判断します。
Q4. 仕事を休まずに受けられますか?
デスクワークであれば翌日から戻れる方が多いですが、腫れや内出血が出る時期があるため、人前に出る仕事の場合はスケジュール調整をおすすめします。マスクでカバーできる範囲は限られるため、事前にカウンセリングで確認してください。
Q5. 女性向けの施術というイメージがありますが、大丈夫ですか?
糸リフトは性別を問わず受けられる施術です。狙うゴールが女性は頬のボリューム感、男性はフェイスラインのシャープさという違いはありますが、設計を目的に合わせて調整すれば、男性にも適した施術です。
まとめ——男性の糸リフトは「シャープな輪郭」を狙う設計
男性の糸リフトは、女性とは異なりフェイスラインのシャープさ・輪郭の引き締めを狙う設計が中心になります。皮膚が厚く皮下脂肪もつきやすいという男性特有の組織の特徴を踏まえた設計が、効果と自然さの両方につながります。
- 男性のたるみは輪郭のもたつき・二重顎として現れやすい
- 設計のゴールは頬のボリュームでなく、シャープな輪郭作り
- 「バレたくない」という気持ちは女性より強く出ることも多い
- 仕事への影響を踏まえたスケジュール調整が実務上重要
「変わったと気づかれたくない、でも印象は変えたい」という男性特有の要望にも、設計次第で応えることができます。年齢や性別に関係なく、まず今の状態と目的をカウンセリングで整理することが、納得できる仕上がりへの近道です。
監修:能登谷 翔 医師(たるみリフト専門医/美容外科歴10年・糸リフト症例2000件以上/日本形成外科学会・美容外科学会 正会員/gift clinic 銀座 院長)