糸リフト術後の過ごし方。
糸リフト術後の過ごし方を、洗顔・メイク・入浴・運動・飲酒・睡眠姿勢など行動別のタイムラインで解説。

「症状の経過」ではなく「何がいつからできるか」を知りたい方へ
糸リフトを受けたあと、多くの方が気にするのは「腫れがどのくらい続くか」だけではありません。実際には「明日から洗顔していいのか」「いつからメイクできるのか」「ジムはいつから再開できるのか」といった、日々の行動レベルの疑問のほうが切実です。
腫れ・内出血・つっぱり感といった症状ごとの経過は別記事で解説しているため、この記事では「行動」を軸に、いつから何ができるかをタイムラインで整理します。仕事・家事・育児など日々の生活は施術のためだけに止められるものではないため、「何を我慢すべきで、何は問題なく続けられるのか」を具体的に知っておくことは、施術を受けるかどうかの判断材料にもなります。担当医から個別に指示がある場合は、そちらを優先してください。ここでの内容は一般的な目安です。

スキンケア・洗顔・メイクのタイムライン
| 行動 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 洗顔 | 施術当日は避け、翌日から可能なことが多い | 強くこすらず、優しく洗う |
| 保湿・化粧水 | 翌日から可能 | 患部を強く押さえない |
| メイク(ファンデーション等) | 翌日〜数日後から可能なことが多い | 内出血・腫れが気になる部分はコンシーラーで調整 |
| クレンジング | 翌日から可能 | ゴシゴシこする・強い摩擦は避ける |
| 洗顔料の泡立て・強い摩擦 | 1〜2週間は控えめに | 糸の挿入部位への刺激を避ける |
洗顔・メイクは比較的早い段階から再開できることが多いですが、「強くこすらない」という原則は数週間続けたほうが安心です。
入浴・シャワー・サウナ
シャワーは当日から可能なことが多いですが、患部を強くこすらないようにします。湯船・入浴は血行が良くなり腫れ・内出血が悪化しやすいため、1週間程度はシャワーのみにとどめることが推奨されます。サウナも同様の理由で、1〜2週間は避けたほうが安心です。
院長(能登谷)より:
「いつからお風呂に入っていいか」という質問はとても多いです。血流が良くなると腫れや内出血が広がりやすいので、目安としては1週間はシャワーのみ、それ以降は経過を見ながら少しずつ、とお伝えしています。焦って湯船に浸かって腫れが強くなった、という例は実際にあります。
運動・スポーツの再開時期
軽い有酸素運動(ウォーキング程度)は数日後から可能なことが多いですが、心拍数が大きく上がる運動、頭を大きく振る運動、コンタクトスポーツなどは1〜2週間程度控えることが推奨されます。血流の増加や衝撃によって、腫れ・内出血が悪化する、糸の位置がずれる可能性があるためです。
| 運動の種類 | 目安 |
|---|---|
| ウォーキングなど軽い運動 | 数日後から可能なことが多い |
| ヨガ・ストレッチ(強い前屈・逆転姿勢を除く) | 1週間程度から |
| ジョギング・ランニング | 1〜2週間程度控える |
| 筋トレ(顔に力が入るもの含む) | 1〜2週間程度控える |
| 格闘技・接触のあるスポーツ | 1ヶ月程度は避ける |
飲酒・食事の注意点
飲酒は血管を拡張させ、腫れ・内出血を悪化させる代表的な要因です。施術後1〜2週間、特に最初の3日間は控えることが強く推奨されます。食事については、大きく口を開ける動作(かぶりつくような食べ方)が引きつれを強めることがあるため、最初の数日は一口サイズの食べやすいものを選ぶと安心です。硬いもの・粘着質の強いガムなども、顎の動きが大きくなるため控えめにします。辛い物・熱い物など刺激の強い食事も血流を良くして腫れを助長することがあるため、最初の数日は控えめな食事内容にしておくと経過が安定しやすいとされています。
マッサージ・美顔器・他の美容施術・日焼け対策
- 顔のマッサージ・ローラー・美顔器:糸の位置がずれる可能性があるため、1ヶ月程度は施術部位への使用を避ける
- 他の美容医療(ハイフ・レーザー等):糸が安定するまで時間を空ける必要があるため、担当医に相談してから予定する
- 紫外線対策:内出血・炎症後の色素沈着を防ぐため、日焼け止めは通常通り継続し、強い日差しの中での長時間の外出は控えめにする
- 歯科治療:口を大きく開けたまま長時間の処置を受ける場合、糸の定着に影響する可能性があるため、緊急性がなければ1ヶ月程度空けることが望ましい
院長(能登谷)より:
「ローラーやマッサージ、いつから再開していいですか」という質問もよく受けます。糸が組織にしっかり定着するまでは、顔への強い圧力や摩擦は避けてほしい行動です。目安は1ヶ月ですが、その方の糸の本数・引き上げ量によっても変わるので、迷ったら再開前に一度確認してもらうのが安全です。
仕事復帰・外出・マスク運用の考え方
デスクワーク中心であれば、翌日から数日以内に復帰する方が多いです。接客業・営業職など人と対面する機会が多い仕事の場合、腫れ・内出血が落ち着く1週間程度を目安に予定を組むと安心です。マスクは腫れ・内出血を隠す手段として活用できますが、マスクの紐が耳周りの施術部位に当たって刺激になる場合は、位置を調整してください。オンライン会議が中心の仕事であれば、カメラの角度や照明を工夫することで、対面よりも腫れ・内出血が目立ちにくくなる場合もあります。
睡眠時の姿勢
うつ伏せ寝は顔面に圧力がかかり、糸の位置がずれる可能性があるため、1〜2週間は仰向け寝を意識することが推奨されます。枕を高めにして頭を少し上げた状態で眠ると、むくみの軽減にもつながりやすいとされています。横向き寝も、施術側の頬に体重がかかり続けることで圧迫の原因になるため、できるだけ避け、やむを得ない場合は左右を交互に変えるなどの工夫が推奨されます。普段うつ伏せや横向きで眠る習慣がある方は、抱き枕やクッションで体の向きを固定するといった対策を取り入れると、無意識の寝返りによる圧迫を減らしやすくなります。
スキンケア・紫外線対策の続け方
施術部位への刺激を避けつつ、保湿と紫外線対策自体は通常通り継続することが推奨されます。内出血や炎症が起きた部分は色素沈着を起こしやすいため、日焼け止めは施術後も欠かさず塗布し、屋外での長時間の活動は数日控えめにするとよいとされています。ピーリング成分やレチノールなど刺激の強いスキンケア製品は、皮膚のバリア機能が落ちている時期に使うと赤み・刺激感が出やすいため、1〜2週間は使用を控え、低刺激な保湿ケアを中心に切り替えることが安心です。
表情筋トレーニング・顔ヨガの再開時期
たるみ予防として表情筋トレーニングや顔ヨガを習慣にしている方も多いですが、糸が組織に定着する前に大きく表情筋を動かすと、引きつれが強く出たり、糸の位置がずれたりする可能性があります。目安として2〜3週間は大きな表情を伴うトレーニングを控え、糸が安定してから徐々に再開することが推奨されます。再開時期に迷う場合は、担当医に施術内容を伝えたうえで確認すると安心です。
行動別・早見タイムライン
| 行動 | 再開の目安 |
|---|---|
| 洗顔・保湿 | 翌日から |
| メイク | 翌日〜数日後 |
| シャワー | 当日〜翌日から |
| 湯船・サウナ | 1週間〜1〜2週間後 |
| 軽い運動 | 数日後から |
| 激しい運動・筋トレ | 1〜2週間後 |
| 飲酒 | 1〜2週間後(最初の3日間は特に控える) |
| マッサージ・ローラー | 1ヶ月後 |
| 他の美容施術 | 担当医に確認のうえ |
| うつ伏せ寝 | 1〜2週間は避ける |
上記はあくまで一般的な目安です。挿入した糸の本数・引き上げ量・体質によって個人差があるため、具体的な予定(旅行・大切なイベント・激しい運動の予定など)がある場合は、施術前に担当医へ伝えておくと、その予定に合わせた設計や術後指示を受けやすくなります。
シーン別の過ごし方の工夫
結婚式・大切なイベントを控えている場合
イベントの日から逆算して、腫れ・内出血が落ち着く1〜2週間前には施術を終えておくと安心です。当日の状態に不安がある場合は、事前に担当医へイベントの日程を伝え、それに合わせた本数・引き上げ量の設計を相談することもできます。直前になって急いで施術を受けることは避けたほうがよいとされています。
仕事で人と接する機会が多い場合
営業・接客・人前に立つ仕事の場合、施術直後の数日〜1週間は腫れ・内出血が目立ちやすい時期にあたります。マスクやメガネ、前髪やヘアスタイルの工夫で目立ちにくくすることは可能ですが、大切な商談や撮影がある日を避けて施術日を選ぶことをおすすめします。
出張・旅行を控えている場合
飛行機での移動自体が施術直後の回復を大きく妨げることは少ないとされていますが、長時間同じ姿勢でいることによるむくみや、慣れない環境での無理な予定はできるだけ避けたいところです。海外旅行など長距離の移動がある場合は、術後1週間以上空けてから出発できるよう予定を組むと安心です。
リスク節——無理をすると悪化しやすい行動
以下の行動は、経過を長引かせる、あるいは合併症のリスクを高める可能性があるため、目安期間内は特に注意してください。
- 目安期間より早い湯船・サウナの利用(腫れ・内出血の悪化)
- 施術部位への早すぎるマッサージ・ローラー使用(糸のずれ)
- 大量飲酒(血管拡張による腫れ・内出血の悪化)
- うつ伏せ寝の継続(圧力による糸のずれ)
- 激しい運動を早期に再開すること(内出血の拡大、腫れの遷延)
これらを避けても症状が長引く、あるいは悪化する場合は、自己判断で様子を見続けず担当クリニックに連絡してください。
生理・体調の変化がある時期の過ごし方
生理前後はホルモンバランスの影響でむくみやすくなる方が多く、施術直後にこの時期が重なると腫れが引きにくく感じることがあります。可能であれば、生理予定日と施術日が重ならないようにスケジュールを組むと、経過を落ち着いて評価しやすくなります。体調不良や発熱がある場合も、免疫の働きが下がっているため、感染などのリスクに注意しやすい状態です。施術予定を決める際は、こうした体調のタイミングもあらかじめ考慮しておくと、術後の経過を落ち着いて見守りやすくなります。何か普段と違う体調変化がある場合は、無理をせず担当医に相談してください。
花粉症・アレルギーがある方の注意点
花粉症やアレルギー体質の方は、目や頬をこすってしまう癖がある場合、施術部位への摩擦が増えることがあります。花粉の時期に施術を予定している場合は、目薬や内服薬でアレルギー症状をコントロールしたうえで、無意識に顔をこすらないよう意識することが推奨されます。マスクの着用は花粉対策と腫れのカバーの両方に役立つことがあります。くしゃみを繰り返すことで一時的に顔面の血流が上がり、腫れが強く感じられる場合もありますが、通常は数日で落ち着きます。
よくある質問
Q1. 糸リフトの翌日から普通に外出できますか?
腫れ・内出血の程度によりますが、マスクやメイクでカバーできる範囲であれば外出は可能な方が多いです。人前に出る予定がある場合は、数日〜1週間程度余裕を持たせると安心です。
Q2. 運動はいつから完全に元通りにできますか?
軽い運動は数日後から、激しい運動や筋トレは1〜2週間程度控えることが推奨されます。格闘技など接触のあるスポーツは1ヶ月程度空けたほうが安心です。
Q3. お酒はどのくらい我慢すればいいですか?
最初の3日間は特に控え、1〜2週間は飲酒を控えることが推奨されます。血管が拡張し、腫れ・内出血が悪化しやすいためです。
Q4. うつ伏せで寝てしまったら糸がずれますか?
一度うつ伏せになったからといって必ずずれるわけではありませんが、繰り返しの圧力はリスクを高めます。気になる場合は担当医に相談してください。
Q5. 旅行の予定がある場合、いつ施術を受ければいいですか?
腫れ・内出血・引きつれが落ち着く1〜2週間程度を目安に、旅行の前後で予定を調整することをおすすめします。飛行機での移動自体は制限されることは少ないですが、長時間のうつ伏せ姿勢や激しいアクティビティは避けてください。
監修:能登谷 翔 医師(たるみリフト専門医/美容外科歴10年・糸リフト症例2000件以上/日本形成外科学会・美容外科学会 正会員/gift clinic 銀座 院長)